会社設立の際の注意点3【領収書の保存と役員報酬の決定】
会社設立の前は、準備や営業活動に忙しくなります。
名刺を印刷したり、電話、ファックス、メールアドレスの準備、
事業に必要な備品や消耗品が必要になります。
その際に、忘れてはならないのが、領収書です。
大切な資金の使途を忘れてしまった、ということになりますと、 経理処理上、大変な問題です。
何とかその使途を思い出せたとしても、 その裏付けになる書類がないのですから、
将来において、税務調査が行われた場合、 その費用が認められない場合があります。
また、役員報酬の決め方も重要です。
まず、売上と費用を予測し、利益計画を立てます。
そうすると、利益が分かりますので、 その範囲内になると思われます。
ただし、毎月の利益<毎月の生活費となりますと、
開業資金を食いつぶしてしまいますので、
この場合は、かなりペースを上げて営業活動を行うか、
借入を検討することになります。
役員報酬は一度決めてしまうと、年の途中で変更はできません。
正確に申し上げますと、変更してもよいのですが、 変更した分は、基本的には経費として認められません。
利益計画は、あくまで計画であり、予測にすぎませんので、 現実とは一致しない場合が多いです。
ただ、計画を立てた場合は、どこで予測を外したかということを 後で検証することができます。
次年度以降も同様に役員報酬を決める必要がありますので、
利益計画の作成を繰り返すことによって、より計画が現実に近づくと 思われます。