会社設立の際の注意点【定款と助成金】

私の事務所の顧問先の多くが、開業して3年未満の会社です。
 なかには、会社設立前からご依頼いただくこともありますし、すでに会社を設立した後にご依頼いただくこともあります。
 できましたら、会社設立の前から、ご依頼いただいた方が、リスクを避けることができると思います。
 それは、どのようなリスクでしょうか。
 会社を設立するには、まず、定款を作成します。定款とは、会社の目的や商号を示した書類で、わかりやすく言うと、会社の概要を示した書類です。
 この定款には、資本金も記載するのですが、例えば、資本金を1,000万円以上に定めると、設立1期目から消費税の課税事業者となり、消費税の納税義務が生じます。また、資本金が1,000万円を超えると、法人住民税の金額がアップします。
 このほか、会社の決算期をいつにするか、ということも定款で定めます。基本的には、設立から1年以内に決算を行い納税しますが、設立後すぐに決算期を迎えるよりは、少しでも先延ばしにした方が、納税も先延ばしになりますので、資金繰り上、有利になります。
 さらに、会社を設立する前には、助成金(補助金)が受けられる場合があります。例えば、会社設立前に雇用保険の被保険者であった場合(ほかにいくつかの要件がありますが)や、今後、従業員を雇う場合です。当然、助成金ですので返還不要です。
 もちろん、ご自分で作業を行うことも無理なことではありませんが、その際には少なくとも、上記の点にご注意ください。
 景気は依然として、あまりよくありませんが、だからこそ、銀行の借入利息は低く、助成金も充実しています。開業するには時期が悪いとは、一概には言えません。

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税理士法人 石川小林

 

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