はじめての決算【税金の金額だけ?】2

はじめての決算を迎える際の、社長の反応は、大体2パターンです。

パターンA:「税金払いたくないので、できるだけ少なくしてほしい」
パターンB:「融資を受けるかもしれないので、利益を出したい」

パターンAの場合、業績があまり良くないか、将来不安が強いことが想定されます。まあ、食っていければいいや、とお考えなのかもしれませんし、目先の資金繰りが厳しいのかもしれません。

パターンBの場合は、事業の拡大化を狙っているといることが想定されます。

どちらがいいとか、悪いとかの問題ではなく、会社のスタンスなのだと思います。
なので、最初の決算は、会社のスタンスを考えるいい機会です。事前に経理担当者や税理士と打ち合わせしておく必要があります。

ただし、パターンAの場合、税金を払わなければ、会社が得をする、と社長さんが思い込んでいるとしたら、大きな間違いです。

仮に、決算予想で、300万円の利益が出ていたとします。概算ですが、中小企業だと、法人税・住民税・事業税を合計すると、約86万円の税金が見込まれます。

この86万円を払いたくないばかりに、予想利益300万円をすべて消費してしまうと、確かに税金はゼロになりますが、1年間の利益もゼロになりますので、手元資金は1年間全く増えなかったことになります。

そもそも、利益獲得のために会社を作ったのに、その利益を消費してしまう結果になるということです。

中小企業は、税金の額よりも、資金が重要です。事業資金が不足すれば、即ち、倒産に追い込まれます。上述の場合、約86万円の税金を支払えば、手元には、約214万円の資金が残りますので、開業当初よりも体力がついたということになります。

目先の小金を惜しんで、失敗しないようにしてください。

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税理士法人 石川小林

 

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